安中 東の峠越え(安中続々編)2023年3月

安中3回目のレポートです。1,2回目のレポートは下にリンクを貼りました。

リンク集 三角点安中山 in広島 2019年12月
 北広島町安中 散策(続編)2023年3月

2日前に安中に行ったのですが、帰って調査をするにつれてまた行きたくなったので訪れてしまいました。

安中に通じる林道に入ると林道整備の準備が行われていて作業員の方が何人かいらっしゃいました。前回のレポートで書きましたが、冬の間安中に出入りがなかったようで木が何本か倒れて車が通れないようになっていました。これを除去する作業をするとのことです。「危ないから通れないよ」と言われるのを恐れていたのですが「一昨日も安中まで行きました」と言って倒木の数などを伝えた後、普通に通していただきました。後で述べますが、この日の作業で倒木が全て除去されて車で通れるようになっています。

さて、この日の行程は

  1. 前回行けなかった安中のさらに奥地に行く
  2. 安中の東の峠を越えてR433に出る
  3. 国道、林道と歩いて安中に戻って自転車回収

です。自転車は安中に置いていったので回収しなければなりませんでした。まあ、この記事で③はほとんど述べませんが

 安中の奥まで

まずは前回ものせた詳細な地図を載せます。

▲1/2500の安中の地図(旧版)
(土砂災害広島ポータル)
...歩行ルート


初めは地図のルートで行けましたが、途中から歩きやすそうな道が出てきてそちらに従いました。地図の番号は建物跡を表していますが、このうち1は現在の地形図には書かれておらず私も行くのを割愛しました。また、2は前回行ったので写真無しです。


▲ここで左折して2の建物に行きます。2日前にも来て道を覚えていたので15分ほどで着きました。地理院地図ではここは直進することになっています。また、前日に雨が降ったので霧がすごいです。

▲2の建物の前を通り過ぎて真っ直ぐ行くと川に出ます。対岸が歩きやすそうなので渡渉します

▲少し行くと西側の高いところに石垣があります。ここが3の屋敷跡にです。大きい杉が生えているのが目印です。

▲この屋敷跡もスロープがあります。階段ではないんですね

▲あまり物がありません。桶が2つくらいです

▲石垣から大きな杉が生えています

最奥の建物へ

3の建物から戻って川沿いに歩きます 

▲川沿いの細い道

▲薮が現れる

少し行くと終わりの見えない薮が出てくるので東の段々畑に入って直接4の建物を目指します。基本的に段々畑は歩きやすいですので。

▲高い石垣

段々畑は歩きやすいといいつつも、しばらく行くと2m程の高い石垣にぶつかります。これが4の屋敷跡かと期待しましたが実際はただの段々畑です。もっとも東まで行けば石垣が低くなるので獣道を使って乗り越えます。

▲見えてきた屋敷跡

この壁を越えるとついに最奥の建物跡が見えます。やはり杉の巨木が目印です。

▲物が沢山あります。どれも見当がつきません

▲これはなんでしょう、下に壺が納めてあります

ここまで来ると訳が分からなくなってきます。道は下の方にあるのでしょうが薮がすごそうでここで引き返しました。

 東に峠越え

まずは下の地図をご覧下さい

▲山縣郡戸谷村(明治40年~大正4年)

とんぼ草 芸藩通志絵図 津浪村~今吉田村

▲戸谷村の左上を拡大して回転

戸谷村の端っこに安中が描かれてありますが、注目すべきは安中から東に丁川にぬける峠道があることです。調べていくとこの峠道のルートを知る手がかりをふたつ見つけました。

 ・点の記

安中の東にある731mの四等三角点「神原」について、国土地理院によって作られた点の記を見るとこの峠道が用いられていることがわかります。(点の記は個人情報保護の観点から閲覧のみの利用に制限されておりここに載せることはできません)

・1/2500旧図

先程あげた安中の詳細地図には東側にのびる点線があります。実はこれが件の峠道です

 峠道のルート

▲今回の山歩きログ
(アプリ ジオグラフィカ) 

峠道は集落内の道路から分岐しているようですが、地図を見て探した感じはどこから分岐しているか分かりませんでした。仕方が無いので適当なところから東側の斜面に登ります。登っている時は、もう道は残っていないかと心配していましたが、斜面を登っていくと峠道に合流できます。下の地図に示された沢まで行けば必ずわかると思います。

▲峠道への取り付き方

▲明らかに道が通っている

ここから、尾根に取り付いて峠をめざします。この道はかなり歩きやすく、集落内の道とは大違いです

▲歩きやすい道

▲安中が離れていく

▲峠道にも電柱

基本的に電柱とテープを目印にすれば道がわかるようになっています。電柱についてですが、初めは安中川を電線が登ってきていたと思っていましたが、実際は丁川の集落から安中まで峠を越えて電気がやってきていたようです。

▲ここにも石垣

芸藩通志絵図の開けた土地にあたる場所には石垣がありました。屋敷があったかは分かりません。芸藩通志絵図が割と正しく描かれていて感激しました。

▲峠東方向

▲峠西方向

 

何事もなく峠に着きます。ここからは北側の斜面をトラバース気味に下っていきます

▲倒木箇所

1箇所、大木が沢山倒れていて通過が難しい場所があります。峠の東側の一瞬北に曲がるところです。ここを越えればもう大丈夫です。

▲川底がはるか下に

▲もうすぐ

▲県道308号線にでてくる

ついに丁川に出てきました。このあとは安中に置いてある自転車を回収しにいきます。朝会った作業員の方々のおかげで道がすっかり綺麗になっていました。

 

 

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